WordPressで作られた40を超えるWebサイトをAWSに集約。AWS WAFの活用でセキュリティも万全に
株式会社シアーズホームグループHD導入事例
- お客様の課題
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- ・Webサイトごとに個別でレンタルサーバーを契約していたため、管理やセキュリティ面に不安が
- 課題解決の効果
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- ・AWSへ集約することでインフラ基盤の統一とセキュリティ強化を実現
- ・新しくWebサイトを立ち上げる際のデリバリースピードも劇的に改善
- ・移行フェーズと運用フェーズでエンジニア支援の契約時間を調整することで、コストの削減ができた
レンタルサーバーでのWordPress運用。管理とセキュリティが課題
熊本県を中心に注文住宅の販売事業を行っている株式会社シアーズホームグループHDでは、40を超えるWebサイトをWordPressで構築していました。それぞれのWebサイトごとに個別でレンタルサーバーを契約していたため、管理やセキュリティ面に課題を感じており、インフラ基盤の統一を検討されていました。インフラ基盤の統一とセキュリティを強化するプロジェクトについて、同社のグループ全体のITを統括しているグループ経営企画本部 DX企画部 DX企画課の城戸 志保氏にお話を伺いました。
導入前の課題
これまで当社ではWebサイトを立ち上げる際に、マーケティング部門が主幹となり外部の制作会社とWordPressを利用して制作していました。
しかし、Webサイトごとにレンタルサーバーを借りていたため、管理が煩雑な状態でした。また、近年はWordPressの脆弱性を狙った悪質な攻撃が多く、Webサイトに対するセキュリティ対策が重要ですが、部門間で統制が取れておらず、うまく対策できているとは言えない状態でした。
それらの課題を解決するため、DX企画部が各Webサイトの一元管理を行うことになりました。AWSへ集約することでインフラ基盤を統一し、さらにWAFを利用することでセキュリティを強化することになりました。
AWSはシェアが高く、インターネット上に情報が多いため、何かトラブルがあったときに当社で解決策が見つけやすいこと、任せられるパートナーが多い点で優位性を感じインフラ基盤として選定しています。
もともと安価なレンタルサーバーで運用していたため、AWS移行後のコストは気がかりでした。また、当社にはAWSの技術的な知見が少なかったため、技術力があり、移行費用もランニングの費用も極力抑えられる提案をしていただけるパートナーを探していました。
NHN テコラス社を選んだ理由
パートナー選定では何社かに提案をいただきましたが、どの企業も費用感が合いませんでした。費用の問題で一時はインフラ基盤の統合が頓挫しかけましたが、NHN テコラス社からWebサイトの請求部門ごとにAWS環境をたてて管理する提案をいただきました。この内容は当社の管理も容易になりますし、費用部分も他社と比較して抑えられた内容になっていました。
特に運用支援の部分では、他社は1サーバーごとに費用が発生するような提案のため、40以上のWebサイトを持つ当社の状況では費用もかなり高額になっていました。それに対してNHN テコラス社のプロフェッショナルサービスは、サーバー数に依存せず予め契約した時間単位でエンジニアに作業を担ってもらえます。AWS環境への移行フェーズでは契約時間を多くして手厚い支援をいただき、移行後の運用フェーズでは必要最小限の契約時間に変更してコストを削減するなど、費用を柔軟に調整できるサービスの仕組みはとても魅力的でした。
また、NHN テコラス社は提案内容が優れていただけでなく、費用の調整や支援体制の構築などで誠実かつスピーディに対応いただけたのも決め手でした。
可用性が高くセキュリティが強化されたAWS環境へダウンタイムなく移行
NHN テコラス社の移行支援
WordPressでつくられたWebサイトは40以上あり、それぞれ環境も異なっています。当社でも状況が把握できておらず、中身がブラックボックス化していました。そのような環境でもNHN テコラス社のエンジニアは一つ一つ丁寧にアセスメントし、移行してくれました。他社であれば要件が変更になった場合には費用が別途かかることもあったかもしれませんが、先述したとおり時間単位での契約となるため費用を抑えることができ、大変助かりました。また稼働中のWebサイトをダウンタイムなく移行できたことも評価が高いです。
セキュリティ対策として、もともとWAFを導入することは検討していましたが、自社で運用ができるのかわからず不安がありました。そこで、AWS WAFの運用を自動化できる株式会社サイバーセキュリティクラウド提供のWafCharmをご提案いただきました。NHN テコラス社はWafCharmのパートナーとして運用の実積が豊富で、設定も一任できるため安心感が持てました。
当社ではPRの一環としてテレビCMを放映することがありますが、アクセス数の急増によりWebサイトが閲覧できない状態になることは避けたいと考えていました。この課題はCDNであるAmazon CloudFrontを導入し、可用性を高めた設計にすることで解決できました。CloudFrontの導入により、サーバー自体へのアクセス負荷を軽減でき、サーバーの集約にも役立っています。
また、通常は英語で届くAWSからのエラーメッセージですが、NHN テコラス社では独自の仕組みで日本語に翻訳された状態で届くようになっています。こういった細かい配慮も助かっています。
導入後の効果
レンタルサーバーでは他のユーザーのWebサイトがウィルスに感染した際や、DDoS攻撃をうけた際に、当社のWebサイトにも影響がでてしまうリスクがありました。移行によってそういったリスクがなくなったことはマーケティング部門からも喜ばれています。
また、新しくWebサイトを立ち上げたいと要望があったときに、見積もりや発注などの調整で以前はインフラの構築だけでも1ヶ月近くかかっていました。今は数日でインフラを構築できるようになり、デリバリースピードが劇的に改善された点もマーケティング部門から評価が高いです。
請求部門ごとにそれぞれのAWS環境へインフラを集約できたため、インスタンスの数も増えすぎず管理工数も大幅に削減できました。
今後の展望
DX企画課では、社内のDXを推進していくにあたり、無駄な部分を各部署からヒアリングし、効率化できそうなところは施策を打って対応を進めていくことをミッションとしています。外部向けの情報発信を担っているWebサイトをAWSへ集約し、セキュリティを強化する本プロジェクトはDX推進の第一歩です。その第一歩をNHN テコラス社に支援してもらいながら達成できてとても満足しています。
今後は社内向けのポータルサイトをAWS上に構築する予定です。社内のノウハウを1箇所に集約することで情報を探す時間を削減し、業務を効率化するとともに、社員全員が情報にアクセスしやすい環境を提供したいと考えています。それにより、会社の目標達成のためのエンゲージメントを高めていきたいです。
AWS環境の運用はNHN テコラス社に安心して任せているため、私どもはDX推進に注力できます。今後も、頼れるビジネスパートナーとして、豊富な知見と技術ノウハウを持っているNHNテコラス社と連携を深めていけたらと思います。
公開日:2023年2月16日
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株式会社シアーズホームグループHDについて
完全注文住宅から企画型の省コスト・コンパクトハウス、建売まで、グループ全体でコストパフォーマンスの高い住宅を提供している。創業30年余、熊本を中心に、福岡・佐賀・鹿児島と幅広く事業を展開中。
- 社名
- 株式会社シアーズホームグループHD
- 内容
- 住宅販売をメインに、不動産事業や家具販売など、住宅に関わるグループ会社の管理
- 設立
- 2019年2月1日